長年連れ添った猫おはぎを看取った夜、泉名寺美沙は失意の底にいた。 泣きすぎて、看護師さんから屋上で少し休んでくる様に優しく促され、移動したその瞬間、足元に魔法陣が広がった。 「よく来たな、異世界の聖女よ」 あり得ない。ラノベ展開である。自分に降り掛かるとは思わないだろう?でも事実だ。泣き喚くだけの私に手を焼いた召喚者が、今回の召喚を『無かった事』にしようとする。私は引き摺られる様に馬車に乗せられ、草原に放り出された。 そこで冒険者達に助けられ、出会ったのは聖獣で、私の仕事はこの聖獣のお世話らしいーーー?
更新:2024/3/27
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