祖母が作った酸っぱい梅干しを食べたい。 主人公、嶋田紀夫(しまだ・のりお)は高校二年のゴールデンウィークに 山間の村へ出向く事にした。 既に他界した祖母は、その村で梅干しの作り方を聞いたと言う。 折良く最新の旅行雑誌にその村の事が載っており、行き方も書かれていた。 初めての一人旅にちょっとした冒険気分を楽しむつもりが、雑誌とは 全く異なる現地の様子に、不安だけが膨らんでいく。 山道を迷った挙げ句、古いトンネルを抜けて辿り着いたのは、村とは 呼べぬ不可解な集落だった。 出たらめに立つ近代的な建物。山間の村にふさわしくないスーツ姿の男や 電気工事士の男。 彼らは言う、ここがどこか誰も知らない。そして言う、八人目が来た事で 話が始まる、と。 来た道は消え、帰る事も出来ないままに夜が来る。赤い月が昇る時、やつらの儀式が始まった。
更新:2016/6/19
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