乙女ゲーム「華の学園」を模したこの世界に転移した吉川文夫ことリード・ヴィオラはいつまでも終わらない物語に違和感を感じていた。攻略対象者だったはずだが、ヒロインからの指名もなく、元の世界に戻される気配もない。今まではただただシナリオ通りに動いていたのだが、これからどうなるのだろう。漠然とした不安を抱えながらも、淡々と書類作業をこなす毎日だった。 ある日、シナリオ以上に暴走する仲間を止めに向かったリードは一人の少女と出会う。 かわいらしい女の子との出会いに心を躍らせていた彼を待っていたのは、栄転という名の左遷だった。 「豚の矜持」の後日譚にあたります。長くなったので、別立てにしました。 前作を読まなくてもわかるようにしたつもりですが、若干意味不明なところがあるかもしれません。
更新:2020/5/2
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