丘崎左内により不遇の身に落ちた関又左衛門。それでも彼が面を伏せ、身を慎んで堪えたのは、妻の先行きを案じたればこそである。だが、その妻が死んだ。又左衛門が案じるものも、又左衛門を案じるものも世より失せた。斯くて関家の秘剣骨無しが、ぞろり鎌首をもたげる運びとなった。
更新:2014/11/2
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「堀兵馬を斬れ」。尾津誠吾に命じられたのは、かつて龍虎と並び称された剣友の暗殺だった。石虎と燕雀。それぞれの想念に基づくふたつの秘剣が、今相対する。アルファポリス第1回歴史・時代小説大賞、最終候補作。
更新:2014/4/24
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佐々木景久の竹馬の友たる池尾彦三郎。彼は、果し合いをする事になったのだという。 立ち合うは後藤左馬助。彦三郎の父に己が父を殺され、その復讐の為に諸芸を修めたという触れ込みの男である。 秋月道場の末席を景久と争う彦三郎である。斯様な武術の化物と対峙をすれば命はない。 当人同士のものならぬ怨恨ならば生きるの死ぬのにまで及ぶ必要はあるまいと、景久は彦三郎を救うべく知恵を絞るが……。
更新:2017/6/8
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笛鳴らしの方治は居残りである。 居残りとは遊びの金が支払えず、妓楼に留め置かれた者をいう。本来ならば肩身が狭くて然るべきところだが、あちらこちらから「先生」と呼び親しまれるこの男は、少しばかり異なる居残りであるようだった。 剣術使いでもある彼と、数奇な運命を辿り妓楼に属す事になった娘。そして上方戻りの凶賊。彼らの生が麻糸の如くもつれあう時、笛に似て非なるその音が響く。 アルファポリス第4回歴史・時代小説大賞、大賞受賞作。 またタイトルを『居残り方治、憂き世笛』と改め、13万字ほどまで加筆した書籍版が、アルファポリス様より発売中です。
更新:2018/1/3
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甲斐谷忠見が死して後、残された道場を凶刃が襲い始める。その上あろう事かその振るい手は、忠見の秘剣蛍火を繰ると推察された。 甲斐谷四天王のひとり、洗馬源次郎はこの暴威に抗するべく一計を案ずるが──。
更新:2016/1/2
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