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カンブリア・ヒルズ

【完結】テーマ性に富んだふしぎ系SF。独特な世界観が心を掴んで離しません。

全19話 91,398字 読了まで約3時間 ・読みやすい文章です。文体は柔らかく、淡々としています。 ・SF的なミステリー要素、テーマを含んでおり、結末まで興味深く読み進めることができます。 ・作者の思いが伝わる穏やかな小説です。考えさせられるものがあります。 以下、詳細をレビューしていきます。 物語は現代日本から始まります。主人公は製薬会社で働く普通の男性と、大学で倫理学を学ぶ普通の女性です。 散りばめられた興味深いミステリー要素を回収していく序盤、ふしぎな世界観の中で坦々と使命を果たす中盤、テーマを深めながら結論へ向かう終盤と、各セクションで何かしらのフックが存在しており、私は飽きずに読み続けられました。 難度の高い挑戦をしている割にはスムーズに話が転がっているな、という印象は受けます。個人的には問題ないのですが、好みが分かれるところだと思います。 登場人物はキャラクター性に乏しく、よって人間ドラマも薄味です。その分、SF的な要素や展開に集中できるとも言えます。また、こういうキャラクターたちだからこそ、この結論を導けたのだろうなという妙な納得感がありました。 文章は読みやすく、誤字脱字もありませんでした。たまに視点が混線し、引っかかりを覚えることもありますが、量的には多くありません。 シビアなタイトルには考えさせられました。後書きまで読んで、なおさらそう思いました。作者様は相当な覚悟を持ってこのタイトルを付けられたのではないでしょうか。勝手ながら、そんな想像をしてしまいました。 以上です。多くの方に読んでいただきたいと思えた作品ですので、お時間ございましたら是非どうぞ。

4.5
0
tatsukichi

竜の女の子と15才の魔女――ドラゴンランドで大冒険――(童話風)

おいでませドラゴンランド

短編:約6,000字 読了目安:12分 ※二次創作レビューです 「はいスタジオの皆さん、こんにちは! それともドラゴンは? ドラゴン芸人のドンドラゴです! こっちは相方のゴラドンド!」 「逆から読めばドンドラゴ! ゴラドンドです! 二人あわせて~」 「「ドラ〇モンです!」」 \ パチパチ ビタン! パチパチ ビタン!/ 「ああ~、ありがとうございます! 拍手に加えて尻尾での拍尾まで!」 「やりすぎるとスタジオが壊れるので、ほどよ~くお願いします!」 「さてさて! 今日は噂のダンジョン、ドラゴンランドに来ています!」 「なんとこちらのドラゴンランドにはテーマ曲あるとのことで、入場前に歌うと門番さんから素敵なプレゼントが貰えるらしいですよ!」 「がおがおがお~♪」 「可愛い声だしてますけど、こいつ今日は寝坊してきてますからね!」 「がおがお!」 「急に怖くなったのは置いといて、さっそく門番さんに話を聞いてみましょう! すいまっせ~ん!」 \ ドタドタ ビタン! ドタドタ ビタン!/ 「素敵な紳士の方々、いらっしゃいませ!」 「いえいえ、あなたには負けますって! ところでテーマ曲を歌うと何かプレゼントがあると聞いたのですが?」 「竜は、みんなのアイドルよ~。がおがおがお~♪」 「ありがとうございます! プレゼントについては初耳ですが、私から精一杯のスマイルをどうぞ!」 「うおっ、まぶしっ!」 「目がぁっ! 目がぁっ!」 \ パチパチ ビタン! パチパチ ビタン!/ 「あやうく召されるところでした! 入口からして危険な場所なようですし、皆さんも心してお越しください!」 「門番さんの話だと、さっき本物っぽいドラゴンの方がいたそうです!」 「ぼくらも角とシッポならあるんですけど、あんまりドラゴンっぽくないですからね!」 「ぼく、ドラ〇モン!」 「なにいうとんねん!」 \ ビッタ~ン! / 「尻尾の一撃が決まったところでドラゴンランドの紹介、と行きたいところですが、残念ながら時間切れみたいです!」 「詳しくはドラゴン新聞の折り込みチラシを読んでください! ではスタジオにお返ししま~す!」 ※本稿について、作者様には好評でした

4.0
1
双六 人生

旅の画家エルマと不思議な街

描かれた一瞬は永遠となりて

短編:約24,000字 読了目安:48分  本作は鞍馬アリス 様による公式フェア「異世界設定コン」の投稿作、『ミトラニア大陸誌《街編》』を基礎として、そこに作者様が物語を積み上げた作品です。  ちなみに、第8話「コルディウス 〜神殿を積み上げる街〜」は名前の通り、神殿が積み上がった街です。つまりは神殿 on the 神殿ということで、ちょっと想像しにくいところに興味を惹かれるのではないでしょうか。  数々の不思議な街を旅する主人公エルマは、天才画家とのこと。  しっかりと絵を描くカンバス作りから始め、支えにはイーゼルを使い、パレットに広げる絵の具も豊富に持ち歩いているようです。写真と違って時間がかかりますから、数日かけて1枚の絵に取り組むのも当たり前です。  私自身は人に見せるような絵を描ける人間ではありませんが、そうした絵を描くことの基礎が丁寧に描写されており、抜かりない作者様の姿勢に好感を覚えました。  様々な街を旅する物語は、作者が思い描いた数だけ新たな街が生まれ、どこか移り変わる車窓を眺めているような気分になります。過ぎ去った風景は一瞬で遠くに離れ、時間を巻き戻して同じものを見ることは叶いません。  一方、旅人は町の外から来た余所者ですから、さすがに理由なく排斥されはしないまでも、手放しで歓迎されにくい存在に思えます。  しかし、本作の主人公エルマは天才画家です。  彼女の目に映る街の風景は彩りにあふれ、出会った人々とのやりとりすら、永遠に絵画の中へと収めてしまうかのようです。さらに出来上がった素晴らしい作品を見て人々は喜び、彼女の功績を讃えます。  そうしてエルマは絵画を通して、訪れた街そのものと一体化しているような気がしました。  もしよければあなたもエルマの旅に付き添い、不思議な街の風景を心に思い描いてみては如何でしょう?

4.0
0
双六 人生

召喚士が陰キャで何が悪い【Web版】

成長する主人公が好きなアナタに

もうタイトルの通りです。 この作品は、ゲームのようなファンタジー世界と現実世界、二つの世界を舞台にした少年の成長物語です。 一人称で書かれているおかげで、その主人公の心理の変化等も非常に上手く描かれています。 タイトルに「陰キャ」とありますが、主人公の性格が悪いなんて事はありません。ちゃんとした倫理観を持ち合わせた、好感の持てる主人公に仕上がっています。 そして魅力的なのは主人公だけではありません。 主人公の成長を確かに手助けするヒロイン達や、サブキャラクター達も非常に濃いキャラクターです。 このキャラ達の魅力的なやり取りが、物語の面白さを一気に底上げしてくれています。 世界観も独特で、現実世界とファンタジー世界を行き来するタイプ。 現実世界の日常も良ければ、ファンタジー世界の世知辛さもすごく良い。 総じて言えるのは、ファンタジーWEB小説にあるべき進化形態。そんな感じの作品。 安易な異世界チートものに飽きて来た人にもオススメです。 所謂ステータス描写等もあって、些か癖はありますが、とても味わい深い作品でした。

5.0
1
鴨山兄助

再生 ~過去からの手紙~

【完結】心情描写巧みな短編作。心穏やかな一時間を過ごしたい方にオススメ。

全18話 31,615字 読了まで約1時間 文章力はかなり高いです。文芸寄りの文体です。 活き活きとした心情描写に引き込まれます。 現代人的な苦悩をじっくりと描いていますが、読み口は爽やか。 人称すらも効果的に使ってみせた、配慮の行き届いた作品です。 以下、詳細をレビューしていきます。 舞台は現代日本。主人公は何をやってもうまくいかず、そんな自分を卑下し続けている男性です。彼は小学生の時に起きた悲劇の影響で、人生の歯車を狂わされてしまいました。 本作は断片的にしたためられた主人公の未来、現在、過去のピースを眺めながら、彼の境遇と苦悩に思いを馳せる作品です。都会と田舎、現在と過去、現状と憧憬、これらの対比が温度感を伴って表現されており、主人公の心情にすんなりと近づけます。 主人公は卑屈であるものの、善良な人物であり、自然と応援したくなるキャラクターです。悩み事を克明に描いていますが、そんな主人公が嫌で読書が止まるということは無いと思います。 反面、全てが整然として美しく、読み物としての起伏には乏しいです。もちろん、これは優れた美点でもあり、ある一人の人間を純粋に描き切っていると言えます。 文章力も非常に高く、引っかかりがほとんどありません。個人的には"蚊"のくだりと、反復表現のうまさにぞくりときました。 この作品では時折一人称と三人称が入れ替わるのですが、いつかの三人称には羨望を、いまの三人称には希望を感じて心に響きます。この表現は素晴らしかったです。 多分、誤字脱字はありません。ですが、改行が少なすぎて見辛いところが多く、せっかくの文章が単調に感じられて残念です。 以上、しみじみと読書に勤しみたい方に強くオススメできる作品です。心穏やかな一時間を過ごせるうえ、清々しい読後感も得られると思います。

4.5
0
tatsukichi

まつかひをんな

【完結】読了まで先が気になる長編作。ミステリーらしさを求める方は要注意。

完結作品 37話 224,511字 読了まで約7時間 文章力はそれなり。文芸寄りの文体です。 キャラの掛け合いは好み。万人が楽しめると思います。 ミステリー的な面白味は薄く、別ジャンルであるかのような印象。 設定や謎の開示は非常に上手く、常にワクワクしていられます。 以下、詳細をレビューしていきます。 舞台は現代日本。現実と変わりない世界に、超常の力を持つ存在"魔女"が溶け込んで生活している、という設定です。 主人公の青年は、"魔女"の一人である女性と協力して超常的な事件に挑みます。いわゆる男女バディもの。陰惨な場面もあります。 本作は現代ミステリーのお決まりと言える導入から、ミステリーとしては破天荒な最後を迎える、豊かなダイナミクスが魅力の作品だと思います。 幻想怪奇的な描写も綺麗に書けていて、雰囲気ある世界にすんなりと入り込むことができました。 ミステリー的な展開の妙に乏しく、各章にもう一捻りほしいと思わせる反面、ミステリー風ライト文芸として見ればテンポよく、だれることなく結末へ向かいます。 キャラクターはかなり良く、正義感が強く前のめりなヒーローと、ミステリアスでひねた性格のヒロインが好相性です。二人共気持ちの良い性分なので、結末まで読んで満足感がありました。取り巻く人々も個性的。 掛け合いも軽妙で面白いのですが、時折地の文に寄った説明口調になってしまい残念。おかげで話の流れが分かりやすいとも言えますので、一長一短です。 ヒーローとヒロインには深刻な悩みがあり、それが物語のキー、かつスパイスとなっています。この点は見せ方が非常に上手く、最後まで興味を持っていられました。 誤字脱字は少なく、ルビ等の設定ミスか何かが見受けられるだけです。 以上、刺激的な幻想怪奇譚を求める方、キャラクターの絡みを重視する方にはオススメの作品です。私も楽しく読めました。

3.5
0
tatsukichi

巫女と忌神の神統記

少女たちが紡ぐ、暗黒神話との向き合い方 ~あるいは引き裂かれそうな心の保ち方~

クトゥルフ神話の一ページとして、現代を生きる少年少女が譲れないもののために、必死で頑張るヘヴィノベルとでもいうべき傑作。  旧きよきゼロ年代のノベルゲームの重厚な味わいを残しつつ、約束された結末に向かって突き進むスピード感がたまらない。  いくつかの物語が相互に作用するアンソロジー的な性質を持っているこの作品だが、一つ一つの物語が秀逸であり、また出色が鮮やかに違うため、何処までも読者を飽きさせない作りになっている。  クトゥルフ神話といえば狂気の物語として有名だが、安易に狂う人間など存在せず、登場人物はみな大切なもののために最後まで足掻ききってみせてくれる。  そういった意味では、生命賛歌としても楽しむことができ、個人的には大変嬉しかった。  こんな作品を読みたかったという思いと、書きたかったなぁという痛痒に支配される不思議な読み心地である。  とくに少女同士の関係性の描写は白眉であり、胸がキュンとしたりキュッとする。  暗黒神話として楽しむもよし。  青春エンターテイメントとしてワクワクするもよし。  あるいは不吉な影に怯えるのもよい。  じつに多種多様な楽しみ方のある、素敵な小説である。

5.0
0
雪車町地蔵(そりまち じぞう)@きっとモノを書く人

白金のイヴは四大元素を従える

◇繊細■精緻□世界の扉◆

繊細な筆致、精緻な描写、心が開く世界の扉。 さり気ない日々、何気ない出来事、日常からちょっと外れた事件のはずが――。 丁寧な事実の積み上げが、やがて一気に拡がる作品世界を支えています。 タイトルの意味が明かされると同時に、紙面の裏で息づく生命の営み、これが実感を伴って迫ります。 繋がる事実。 絡まる想い。 積み上げ縮めるその距離を。 運命の気まぐれが弄び、 心の迷いが惑わせる。 波乱を呼ぶ過去。 迷いを呼ぶ情。 怒り、涙、すれ違い。 悲嘆に暮れた過去が在り、 胸を圧する事実が迫り、 行く手に難関が立ち塞ぐとも。 されど胸の奥深く、 心を呼ぶ糸、撚り編み上げて、 徐々に織りなす、絆のかたち。 森の外、緑の向こう、 風が吹き抜け、火が灯る。 息吹く命とその理由、 心と心が揺れ動き、 時には離れ、 時に寄り添い、 想い、 問いかけ、 情を育てて、 慕う強さと、 想う優しさ、 意志の力が変えるもの。 森深く住まう少女が持つ秘密。 迷い込む貴族の中に芽吹く熱。 穏やかな日々、期せぬ再会、揺れる心とイヴの意味。 開ける世界と起伏の情が、 少女を導く、その先は。 『白金のイヴは四大元素を従える』 心の行方に在るものは。

5.0
0
中村尚裕

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