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作者:ぜぜゆうた(瀬々祐太)

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作:ぜぜゆうた(瀬々祐太)

八大龍王伝説

【000 序 ~あらすじ~】  人類史に神話として語られている時代より、さらに数万年さかのぼる時代。  まだ人と竜(ドラゴン)が共存していた頃の話である。  ヴェルトと呼ばれたある大陸に、八人の神々が天界より降臨し、混とんとしていたその大陸を八の秩序にまとめ上げた。  八の秩序は、やがて『國(くに)』と呼称されることになる。  八の國にまとめ上げられたヴェルト大陸の人々は、それぞれの國を作り上げた八人の神々を、建国神として崇め、神々を八人の龍の王――八大龍王と呼んだ。  八人の神々が、國という秩序を作り上げるに当たり、それぞれが天界の龍を使役したのがその由来である。  八大龍王は大陸を平定した後、それぞれの國の運営をヴェルトの民に委(ゆだ)ね、天界へ戻っていく。  龍王より國の運営を委ねられた者は、『王(おう)』と呼ばれ、王は自國を束ね続けられなくなった時、次代の王を選定することにより、その國を存続させていった。  八大龍王がヴェルト大陸に秩序をもたらし、八國を建国した年を、ヴェルトの人々は龍王暦元年と定めた。  八大龍王は、天界に戻った後も、ヴェルト大陸の動向に常に目を配り、場合によっては、天界から國々に干渉することもあったという。  こうしてさしたる大きな争いもなく、大陸は千年もの長き間、八つの國が並立する平和な時代が続いた。  しかし、八國建国からおよそ千年後の龍王暦一〇五〇年、未曾有(みぞう)の戦乱が勃発する。  八大龍王同士の争いが引き金となったその戦乱は、同暦一〇六一年十二月までのおよそ十二年もの長い歳月、ヴェルト大陸全域を混とんとした世界へと変貌させた。    これから八大龍王、並びにこの乱世の時代を駆け抜けた人々によって織りなされた、一大歴史戦記を、古代ヴェルト史をひも解き、語っていくこととする。

更新:2020/1/31

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