隣国との開戦により、ジャンヌの婚約者である王太子は戦地に出兵する。しかし、怪我を負った王太子は城に帰還した。王太子の代わりの役目を背負ったジャンヌは、見舞いにも看病にもそうそう行けなかった。ジャンヌは親友に見舞いと看病を頼む。一ヶ月が過ぎた頃、ジャンヌの耳に残酷な噂が入った。 『王太子は見舞いの女とできている』と。 ジャンヌは王太子の部屋に向かう。残酷な現実を受け入れるために。ある決意を胸に抱き、部屋の扉を開けた。 ジャンヌが掴み取ったものは、戦地への切符であった。ジャンヌに忠誠を誓った三人の騎士と共に前線へと向かう。 ゴラゾン国を奇跡の勝利に導いたジャンヌと、三人の騎士。ジャンヌの心に宿った想いは誰に向かうのか。誰の温もりを求めるのか。 健気に前を向いて生きる少女の物語です。
更新:2017/2/6
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次期王妃ロゼリーは、次期王であるセシアンの心をおもんぱかりこう言いました。 「セシアン様、実は私……好きな人がいるのです」と。 セシアンの心に別の誰かがいることを知っていたロゼリーは、そう言って大好きなセシアンの心の重荷を軽くするのです。そして、告げられます。 「ロゼリー、……私も好いておる者がいる」と。 三日後に迫った婚姻式と戴冠式。 「……今さら破棄はできない。私はロゼリーに酷なことを願うしかない。王妃になってほしい。そして、側妻を認めてほしい。ロゼリーの気持ちを犠牲にして、こんな願いを口にする私は情けない男だな」 ロゼリーは受け入れます。そして、孤高の王妃たるロゼリーの生活がはじまるのです。 健気な王妃の物語です。 短編のつもりで執筆しましたが、文量が多くなり二部に分けました。二部にて完結です。
更新:2017/4/25
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