「はぁ? 冒険者になるだって? ……お前、正気か?」 冒険者になるべく努力をしてきた俺に、魔術学院の友人はそう言った。 「お前の成績だったら、学院教授でも宮廷魔術師でもより取り見取りだろ。冒険者なんて、学院で落ちこぼれたやつが行きつく先だぜ?」 「ふむ……親にもそう言われたな」 だが俺は、冒険者として生き抜く力を身につけるために、これまで努力をしてきたのである。高収入や安定よりも、自由と可能性に満ちた冒険者の生き方に憧れたのだ。 だから俺は、周囲の反対を押し切り、冒険者の道を歩み始める。
更新:2022/3/19
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