「俺はもう成長した普通の男だ、そんな相手に迂闊に関わろうとすれば、どういうことになるか分かっているだろう」 再会するはずのなかった娘の身体を壁に強く押し付け見据えながら、青年は一言そう言った。 叶わぬ結婚の約束の証を携えたまま成長した明晰な軍人の青年シンは、その誓いゆえに苦渋し、足掻きながらも生き続けていた。 やがてシンは自らの意志とは裏腹なまま、激化する内戦に飲み込まれていくさなか、たった一人の忘れえぬ存在であった少女マリーと再会する。 マリーが変わらず自分を想い続ける涙に、凍りついていたはずのシンの心は次第に揺れ動いていく。最終章、ようやく想いを確かめ合ったふたりは最後の決断の地へと向かった。 第9回ネット小説大賞一次選考通過。
更新:2016/9/13
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