異端審問官と、彼に両親を火刑にされた少女の話。 審問官は信教に惑い、約束の地を見出す。 彼が愛した少女は、黒死病の人々を救うために身を捧げる。 ――――それは旅の途中、少年達と少女と青空の聖なる正三角形。
更新:2014/8/10
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「生きる理由を教えてもらえるなんて、私は幸せだね」――挑むようにそう言って、出雲の緋羽大社に去った幼馴染の樹乃。 時を同じくして、紫庵と樹乃の故郷・オクヤマツミは、緋羽大社の手によって全滅の憂き目にあう。独り生き残った紫庵は、復讐と樹乃を取り戻すため、出雲へ疾走る。 一方、出雲の国では、霊山に大神を封じる大社と、その力を手に入れようとする領主の久世氏とが対立していた。出雲の国部衆、婆娑羅姿の少女、天剋流という傭兵集団も加わり、紫庵は大神をめぐる彼らの争いに否応なく巻き込まれていく。 暴力と陰謀と死の影が覆う中、紫庵は封印の供犠とされた樹乃へひたすらに手を伸ばす――自身が鬼と化すのもかえりみずに。
更新:2014/8/26
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遠野氏にはよくわからなかった。 けれど、彼のことは理解したかった。 守りたかった。 それはできなかったけれど、でも、世の中悪いことばかりではない。 ――遠野氏には友人がいる。 とてもとても大事な友人が。
更新:2015/10/8
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