学生のマーナは、『魔女のため息』と呼ばれる濃い霧に覆われる、どこか陰気臭くて、少々ミステリアスな雰囲気を漂わせている街で、祖母が営む『猫の目』という名のカフェの手伝いをしている。 この街の中心部のビジネス街から一つ入った裏通りには、様々な占い屋を兼ねた、少し変わった趣の飲食店や雑貨屋などが軒を並べていた。 昼食時や終業時間になると、仕事帰りの人々が職場の建物から溢れ出て、ぞろぞろと裏通りの店へと入って行く。マーナの祖母が営業しているカフェもそんな店の一つだった。 マーナはその『猫の目』の常連客のコーゼンに思いを寄せていた。彼の顔の左頬には黒くて酷い傷跡があり、その傷跡には猫の呪いがかかっていると噂されていたのだが……
更新:2021/5/21
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