私には素晴らしい婚約者様がいる。 容姿、身分、頭脳、強さ――いずれも兼ね備えた、非の打ち所のない、誰もが羨む男性。 貴族の令嬢として悪くもなければ良くもない、そこそこの私には不釣り合いな人。 そんな彼は、何故か出会ったときから、私を愛してくれている。 そして私は、何故か出会ったときから、婚約者様のことが嫌いだった。 彼が何をしたわけでもなく、ただ、一目見たそのときから。 どうして、私は婚約者様に愛情を抱けないのだろう? どうしてあの夜会の日、思い浮かんだ見知らぬ光景の中、『死にゆく私』は呼んだのだろう。親しくもない、私を嫌う、軍人の名を。
更新:2019/5/11
評価
レビュー
読んだ
気になる
読んでる
※作品の評価点について
登録数が少ない期間は単純平均点で表示します。
より多くの作品数・レビュー数になったら新評価式を適用します。
書籍化/コミカライズのタグについて
該当作品の書籍化・コミカライズ判定は、プログラムによる自動判断です。厳密な確認事項でないことをご了承ください。