頂点はただ一つ、それ以外は敗者。 史書には記されぬ戦い、生き様、物語。 その時代、その時、その瞬間、確かに彼らは生きていた。 何かのためにもがいていた。 これはその物語。 この物語の主役は敗北者たちである。
更新:2021/12/8
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葛城 善は平凡な人間であった。 ただほんの少し周囲と噛み合わず、ほんの少しずれて、周囲から疎外された。 世界から逃げ出したいと願った時、その『門』は開かれる。 彼はまだ知らなかった。逃げた先に、必ずしも幸福があるとは限らない、と言うことを。 これは一人の平凡な少年が逃げた先で獣と成り、罪を犯し、贖罪を求め偽善を成す物語である。 剣と魔術の世界ロディニアで、魔王たちの遊興『転生ガチャ』によって最下級の獣(オーク)に生まれ変わった彼が何を成すのか、成せるのか。英雄たるか、悪に堕ちるか。 いずれその牙、王に届くか否か、今は誰にも分らない。 ただ、彼は偽善を成す。誰かのためにではない。他ならぬ自分を癒すために、罪から目を背けるために、男は狂ったように善を成す。
更新:2021/6/10
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この世は平等ではない。 グラスになみなみと満ちたぶどう酒を呷る者がいれば、幾度も足踏みされた泥水をすする者もいる。暖かな毛皮に身を包む者もおれば、薄っぺらな襤褸を纏う者もいる。 この世は幸福ではない。 生まれた瞬間、人は格差の海に落ちる。金持ちの子、貧乏な子、貴族の子、農夫の子、奴隷の子。奴隷に生れ落ちたが最後、這い上がることを上は良しとしない。 この世は残酷である。 誰かの幸せは誰かの不幸せ。一定量の資源(リソース)をめぐり、人は争い、奪い、殺す。生きるとは屍の上で踊ることである。狂え、喰らえ、犯せ、殺せ。 この世は、地獄である。 だからこそ人は光を求める。
更新:2020/1/5
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長きに渡ってその存在を秘匿し、されてきた『異種族』が世界の認知を受けて、十年。人類は異種族を隔離するために世界の十三ヶ所に特区を設立し、表向きは平和的な関係を築いていた。 物語の舞台は特区の中でも異質な『人類と異種族の融和』を掲げる日本のメガフロート都市コンコルド・シティ。主人公、羽佐間一二三は都市防衛を司るメダイ機関の下部組織、ボランティア部の副部長としてこの舞台を駆け巡る。 長き歴史の中、表裏問わず交わることのなかった人と異種族。果たして羽佐間一二三は『彼女』の夢を叶え、大勢の手を繋がせることが出来るのか。それとも歴史の、世界の『常識』を前にひれ伏すことになるのか。 これは主を失った男が幻想を目指し、足掻く物語である。
更新:2021/12/31
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星々を舞台にしたVRゲーム『アガルタ』 未知なる存在『レコーズ』 この二つが絡み合い、主人公日野秀斗は否応なく世界の謎に巻き込まれていく。 何故この世界は存在するのか。 何故『レコーズ』は文明を収集するのか。 『アガルタ』が存在する理由、その目的は。 裏で暗躍する機関、その先兵として戦う星軍。そして彼らがもたらす秩序を良しとしない者たち。思惑が、力が、幾重にも交錯し、やがて物語は銀河を超え、見果てぬ領域に至る。 その果てに何があるのか、その先に希望はあるのか、この物語は真実に近づくためのもの。 希望を求め、抗う者たちの物語である。
更新:2022/9/27
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