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@オノログ
作者:スィグ
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書籍化
コミカライズ
作:スィグ
ユーラシア大陸で初めて、異界に繋がるダンジョンゲートが現れるようになってから100年。 人々もダンジョンの魔獣たちに対抗するように、ギフトと呼ばれる特殊な能力を身につけるように進化していた。 特殊能力は、人間の力を補強するもの、千里眼を授けるもの、傷や病気を癒やすもの、空を飛べるもの、身体を固くするものなど、基本的に人を強くし、生存に役立つものが多いのだが、そんな能力の中にも問題のあるものが混ざっていた。 それが『人外系能力』だ。ギフトの中には、人間の外見すら変えてしまう能力が存在したのである。 獣人族。悪魔族。有翼人。精霊族。そういった人々は『人外』と呼ばれ、一般の人々の差別され、仕事には付けなくなり、犯罪に手を染めることによって、やがては迫害されるようになっていった。 この物語の主人公である府中翔馬も、多くの人から後ろ指をさされ迫害を受ける、スキル社会の被害者の一人だったのである。 今日も俯きながら帰る彼は、まだ、自分が何者かに見られていることを知らない。
更新:2023/4/24
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作:スィグ(テンプレ破壊多)
「お前に当主は無理だ」 そう現実を突き付けられたアレックスは、自信を喪失していた。 剣の腕前は、厳しく育てられていたのに弟に及ばず、魔法の能力は3つ年下の妹に遅れをとり、出来の良い姉にはどんな分野でも遠く及ばない。 そんな勇者の長男であるアレックスが、この年まで頑張ってこれたのは、17歳の誕生日に行われる一大イベントに賭けていたからである。 17歳の男女は、神から【ギフト】と呼ばれる特殊能力を最低でも1つは得られるのだが、アレックスが授かった能力は、ウマを出すだけというあまりに味気ないものだった。 勇者一族の中では、持っていて当たり前のスキル【アイテムボックス】さえなく、これと言った強みも持たないアレックスに勇者一族の長を務めることは不可能だった。 アレックス自身も、自分は勇者一族として相応しくないとはっきり自覚したとき、物の見方さえ大きく変わっていた。 自分の身に起こっていることを、第三者的に見るようになっていたのである。そうしなければ精神が持たなかった。自分が無能だと考えると、全てを受け止められずに心が潰れてしまう。 これは、そんな状況に陥ったアレックスが時間をかけながら目的を探し出し、勇者のなかで最も強い者に成長していく物語である。
更新:2023/2/19
D級冒険者チームのリーダーであるリチャードは、兵士の採用試験を受けていた。 その理由は、部下が誰一人としてパーティーにはおらず、新しくスカウトしようにもすぐに同じギルドの先輩たちに引き抜かれてしまうからである。 このままでは未来はない中での一発逆転をかけた転職だったが、面接を担当した騎士からはバカにしたような態度で応対されてしまった。 「はっきり言って、君程度の使い手が入り込む余地はないんだよね」 不合格を受けた後に日課となっている修練を行うも、あまり身が入らなかった。 持っている主人公補正というスキルも決して珍しいモノではなく、これと言った才能もない。自分は剣の腕も冒険者としてもこれ以上は成長しないような気がする。 冒険者を引退して、地方の寒村にでも行って慎ましやかに暮そうと思ったとき、森の中に妙な光が見えた。それは青緑色に光るユニコーンの角だったのである。 ユニコーンはリチャードの前に立つと、自らをシャムシールと名乗った後で言った。 「単刀直入に言うよ。小生を仲間に入れて欲しい」 この出会いによって、うだつの上がらなかった主人公の運命は大きく変わろうとしていた。
更新:2022/11/9
Aランク冒険者チーム『ホエズラーズ』にいた荷運び馬は、使えないという理由で勇者自らの足によって谷底の滝つぼへと突き落とされてしまった。 もう人間は信用できないと思いながら滝つぼから這い出る荷運び馬だったが、泉には霊的な力が満ちていることに気が付く。 「これ、もしかして……」 「なかなかの洞察力ですね」 そう言いながら現れたのは泉に住む精霊ナイアデスだった。精霊も人間と同じようなものだと思う荷運び馬だったが、彼女は人間社会、特に冒険者たちの中で悪意を持つ者が増えていることを問題視していた。 泉の精霊は善人だけが回復できる泉があれば、心正しい冒険者も少しは生きやすくなると考えているようである。荷運び馬も同意しながら頷いたが、自分には大したことはできないと考えていた。 しかし、精霊の見解は全く違い、荷物運び馬に強い期待を示していた。彼女は荷運び馬の本当の実力を見抜いていたのである。
更新:2022/10/19
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