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作:まりり

淡雪ラプソディ 〜見た目詐欺没落令息と裕福な平民お嬢様~

貴族のみが通える王立学園の二年生であるブライアンは、ファラー伯爵家の三男ではあるが、家は見事なくらいに没落していて、病気の父を抱えて貴族とは思えない貧乏生活をしている。 毎日の食事代にすら困っているブライアンの唯一と言っていい楽しみは、学園の生徒なら誰でも無料で利用できる図書館に通うことだった。 本を読むのも好きだが、ブライアンが図書館に通うのにはもうひとつ理由があった。 いつもブライアンの前の席に座る、一人の女の子。 お互いに言葉を交わすこともなく、ただ向かい合って本を読むだけではあったが、それでもブライアンは可愛いその子に会えるのが密かな楽しみだった。 そんな風に放課後の時間を過ごして季節を二つほど見送った頃、その女の子が話しかけて来て……? 「悪役令嬢を断罪した、その後で」シリーズ関連のお話になります。 前作を読んでいなくても読めますが、ブライアンの家庭事情が微妙にわからないかもしれません。 作中、感染症が大きなキーワードとなります。 それにより、辛い描写も入ります。 このご時世に不謹慎だ、今はそんな話は読みたくないと思われる方はご遠慮ください。 超のんびり連載になります。 ゆっくりペースにおつき合いいただける方、よろしくお願いします。

更新:2023/4/3

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作:おもち。

【改稿版】その瞳に魅入られて

「——君を愛してる」 そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった。 幼い頃に交わした婚約だったけれどいつだって誠実な彼を私は愛してたし、彼も私を愛してくれていると思っていた。 あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……  『最初から愛されていなかった』 その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。 私は愛し合っている二人を引き裂く“邪魔者”でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。  このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない……  私も一度でいいから、あんな風に愛されたい…… そう思っても貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。 叶わない思いに必死で蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。 私も……貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか? ※こちらは完結済み作品『その瞳に魅入られて』の改稿版になります。 前回の作品に大幅に加筆修正をした作品になります。 ※今後私独自の設定も出てくるかと思います。

更新:2023/6/16

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