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作:小日向星海

深沙の想い白骸に連ねて往く西遊記! 〜前×9世で守れなかったあなたを今世では絶対守ります!〜

天界の将、捲簾大将(けんれんたいしょう)にはずっと昔から気にかけている人がいた。 その人は人間で、ある時は漁師、ある時は僧と、幾度となく転生を繰り返している。 そしてその人の何度めかの転生のとき、捲簾大将は偶然その人と出会い、親しくなる。 しかし人の世は激動。 そこは戦、天災など、常に困難が降りかかる世界で、その人は異民族の襲撃により命を落としてしまう。 そばにいたら守れたのに。そんな後悔が、捲簾大将を突き動かした。 捲簾大将がその人の生まれ変わりを見つけても、すでに骸になっていることがほとんどで、捲簾大将はその骸から頭蓋を取り出し首飾りのように連ねて保管していた。 いつか再び出会う時が来るようにと願いを込めて、捲簾大将が集めた頭蓋の数は九つにものぼった。 そんなある日、捲簾大将は西王母主催の蟠桃会にて、警備をすることになり、養子の青鸞童子(せいらんどうじ)と連れ立って蟠桃園へ行った。 そこで、ドジを踏んで西王母の怒りを買い、鞭打ちの刑ののち地上へ堕とされてしまう。 人の世界に堕ちた捲簾大将だったが、これを好機としてずっと気にかけていた人を河伯と名をかえ探すことにした。 人の世界に堕とされた河伯は、果たして無事白骸の持ち主と再会できるだろうか。 九つ連ねた白き頭蓋──白蓋(はくがい)──に想いを乗せ、あの日の後悔を二度と味わわないように、河伯は決意を胸に再会を望み続けている。 ※BL臭はありますが、BLではありません。BL未満で す。しかし書いていく中でBL展開になったらBLタグをつけます。 ※古典文学である、呉承恩原作『西遊記』をベースにしています。 ※かなりオリジナル設定が入っているので、やりたい放題してますすみません!  ※タイトルに文字と副題を追加しました(3/30) 河伯との再会までを書く予定でしたが、天竺到着まで書こうと思ったためです。 【参考文献】 当作品におけるお経、仏像、仏教については以下の文献を参考にしました。 洋泉社MOOK『お経と仏像で仏教がわかる本』 発行人 江澤隆志 編集人 梨本敬法 洋泉社  2017年3月20日  『仏像礼賛』 著者 籔内佐斗司 ビジュアルだいわ文庫 大和書房 2015年5月25日 第一刷 ※無断転載を禁止します。

更新:2024/4/28

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