街外れに住んでいた一人の変わり者の博士が、一体のロボットを作った。まるでどこかの国の貴婦人のように幾度となく倒れるそのロボットを、博士は『ダーマ』と名付けた。それはいつかの時代の終わりと始まりの物語。
更新:2012/8/20
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エネルギーを自供自足できる都市を選定し、実行する政策を開始してから三十年――その都市の一つである東波市の大学院に通っている君恵は、海外で若手研究者として活躍している学と出会い、久しぶりに大学に来た彼の道案内人を引き受ける。その途中、ある研究棟で変わった石を拾い、不思議な音が聞こえてくる光の方へ歩いて行くと――なんと六年前の過去に戻ってしまっていたのだ。やがて現代へ帰還するために奔走する中、二人にとってゆかりのある姉妹と邂逅する……。 優しくも切ない過去と現代を生きる人たちの物語。◇◆『空想科学祭FINAL』参加作品◆◇ ※2014年1月全面改稿したものを再度アップ。ストーリーの大筋は変わっていませんが、細かなエピソードは追加しています。 ※改稿前(PDF版)は目次下部にあるリンク先から読めます。
更新:2012/8/18
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調は白兵になった。操は原野に消えた――音に触れ、歌を味わう人々の中に、唐突に生み出された歌うことのない旧人類の兄妹。やがて妹は都市から投げ出され、追い縋る兄は旧時代の機械を討つべく原野に降り立つ。楽理奏でる州都から、すべての孤立せし”雪火野”へ。生誕の場所、血のルーツ――自らの原点たるその地で、かつての少年は銃剣を手にする。
更新:2012/8/19
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なあ、こんな話を知ってるか」相変わらずの友人からの言葉。訳が分からないその単語の数々は、次の瞬間、俺がどこに属しているかを分からなくさせる。でも、それを考えるには、俺には十分な時間がある。他の世界があろうがなかろうが、今、この場にいるのは間違いなく、この俺だ。それに代わりはない。だから俺は気にしない。他の世界の俺がいたって、なにも分からないわけだし。
更新:2012/8/19
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僕はまがいものだ。そして、この世界は僕にとってまがいものだ。僕が本来いるべきではないこの場所を抜け出すために、僕はあらゆる手段をもって、僕がもといたはずの世界へと戻ってみせる。この巨大な「世界」という監獄からの脱出を、僕は必ず達成してみせる――。これは、「現実からの逃避」であり、「現実への逃避」である――。 犠牲と悪足掻きの物語。
更新:2012/8/19
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人類が宇宙進出をはじめて、はや数百年、らしい。 で―― 俺は宇宙軍中佐、桑原。22歳にして特務巡洋艦「鬼怒九号」、通称KKの艦長を任されちまった。 今回、銀河をちょっとだけ間借りする我らが地球同盟代表として、銀河のちょっとした勢力であるナブロクレという宇宙人相手に、ちょっとばかり取引しに行くことになった。 モノはと言うと、ナブロクレのお家芸である「転送機」だ。そのデモンストレーションと、物々交換での調達ってことで。 この取引は俺、つまり軍艦がでるってだけでキナ臭いのに、今回はエース級のテレパスまでサポートで派遣されることになってる。 さて、どんなテレパスが来るんだろうか。できれば美女希望、っと。
更新:2012/8/4
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彼女は金を借りようとしていた。しかしながら、いつもなら必ず現れる研究所の食堂に父親の姿はない。助手をしている、というよりさせられている幼馴染みを捕まえて聞いてみると、彼奴はBFと称する実験機に入ったらしい。気乗りしない幼馴染みを巻き込んで、彼女は私欲の為に決意を固める。だが未来を見せるBFへと吶喊する二人は、その先に待つ黄色い世界を未だ知らない。:空想科学祭FINAL参加作品です
更新:2012/8/2
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舞台は七十五歳を過ぎると年金の支給が止まり、八十歳以上の老人への社会保障が全て打ち切られた超少子高齢化社会でございます。頼れる身寄りもなく、一人で生きていかなければならない老人の多くはお金を稼ぐために働かなければならない、そんな社会です。 今年で七十八歳になりました私こと野澤恭子は出版社の販売促進部に勤めています。企画部が制作した新刊を多くの消費者に売ることが主な仕事なのですが、私に与えられた新刊は全く売れず、ノルマ達成は出来そうにもありません。このままでは減給はおろか、首を切られてしまいます。 そのような時に、矢萩 隼さんが私の前に現れました。彼は私に『アンドロイドを使った販売促進プラン』を紹介してきたのですが、私はこのお方を信じて良いのでしょうか……。
更新:2012/7/29
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文献史料がほとんど残っておらず考古学的手法でしか実態に迫れない「陶金併用時代」に関する講義の備忘録。陶金併用時代とはいかなる時代であったか、そして、現代人はこの時代をどう捉えるべきなのか。もしかしたら、現代人が捉えているこの時代の像は、現代人による勝手な虚像に過ぎないのではないか……。そして最後に至る予定調和までの物語。
更新:2012/7/29
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