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作:十森メメ

転生の魔女~せっかく王女に生まれ変わったのに、無双しすぎてまた魔女って言われちゃいそうです~

天才魔術師エマ・ヴェロニカ。彼女は絶対攻略不可能と言われたダンジョンに仲間たちとともに挑むも失敗し、とても短い18年の生涯に幕を閉じようとしていた。 「私まだ、テオドールに気持ち伝えてないのに!」 冒険者パーティのリーダーだった、テオドール・スターボルトへの淡い恋心を残し、命が尽きる瞬間を迎えようとしていたその時、彼女はなんと、ゼノビア王国の第7王女として転生を果たしていた。 新しい両親となった王と妃は、彼女にティアと名づけた。 0歳からのやり直しとなったティアだったが、運がいいことに転生前の記憶や天才魔術師としての能力はそのまま引き継いで転生できたようなので、ちょっかい出してくる奴らを返り討ちにしていきながら、すくすくと育っていった。 「せっかく生まれ変わったんだから、大好きな本でも読みふけりながら、素敵な男性と結婚して、幸せな王女とかやってみたかったのに……」 などと考えていても、周りがそうはさせてくれないので、しょうがなく相手を続けていくこととなり……。 これは、王女でありながらも再び魔女としてその名を馳せていく、転生したとある天才魔術師のお話。 ※別サイトでも投稿しています。

更新:2023/12/5

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作:伊月十和

ダリアに悲劇は似合わない

ダリアは悲劇の中にあった。 結婚があと三ヶ月と迫ったとき、すっかり準備も整えているというのに、婚約者が浮気をし、その浮気相手に子供ができたというのだ。そして婚約破棄を言い渡されてしまう。 ただでさえダリアは、五歳の時に母を愛人に殺され、十三の時に後妻と折り合いが悪く家を出て他国に渡り医術を身につけるものの家の都合で帰国。故郷の国では異国の医学など、と低く見られておりダリアは医師として認められず、その道は絶たれた。やっと幸せな結婚ができると思った矢先の出来事だった。 失意のダリアは宮廷医の元へ嫁ぐことになるが、バロウ家を取り仕切る大姑はダリアに冷たくまるで嫁扱いはされない。夫であるリュシアンは仕事に追われているのかなかなか姿を現さず、いざ会えばダリアを罵るような発言をする始末であった。 しかし、ダリアは負けない。 悲劇など吹き飛ばすように生きてきて、これからもそうするつもりなのだ。 黒いドレスを身に纏い、黒く長い髪をたなびかせるようにしてツンと澄まして歩き、その鋭い眼光と人を見通す鋭い眼差しで、数々の悲劇と闘っていく。 そう、ダリアには悲劇など似合わない。 ※この作品では差別的な言動、シーンがありますが、フィクションであり、舞台となっている国とその年代の社会背景によるものです。

更新:2024/5/17

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