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作:キッド

Eternal wish

始まりとは何かが終わって初めて始まる。 終わりとは何かが始まって初めて終わる。 現代よりの何百年もあとのお話。 日本のとある場所にあるAD高校は生徒全員が能力者。  が、そこに通う高校二年生の主人公、立花 遊は異例の無能力者。   彼はやる気がなく、周りの異常な環境に慣れようとはせずただ平凡に暮らしていた。 そんな彼があることを境に、能力者となる。 そして動き出す、彼も、世界も、物語も。 始まりから終わりへと。 主人公・立花 遊の平凡な毎日が始まった。 変態で女好きの親友・天草 陽介。 なぜかいつも遊を警戒している女子・不知火 京子。 自分は無能力者ではあったが、別にそんなものになりたいと思ったこともなかったし、周りから異様な眼で見られるのも特には気にならない、むしろ自分のほうが正常であり、周りがおかしいと思っていた。 変わらないと思っていた、高校1年のときのようにただ平凡な毎日が続くと、ただゆっくりと寝られる毎日が続くと思っていた矢先だった。 その放課後、遊は帰路についていた。 ちょうど横断歩道に差し掛かろうとしたそのときだった。 赤信号にもかかわらず、子供の落としたぬいぐるみをとろうと、大きい胸と白い髪が特徴の女の子が飛び出していた。 ぬいぐるみは何とか拾い上げてはいたものの、横から迫る大型のトラックには気づいてはいなかった。 面倒くさいとは思いつつも、勝手に動く体に身を任せる遊は、女の子を護るため抱きとび、飛び込んだ衝撃を防ぐため、体を反転させ、自分が地面に打ちつけられる体制になった。  だがその刹那、遊は言った。 「俺はこの子を……知っている」 鎖が切れるような金属音が頭に鳴り響き、遊の意識は飛んでしまう。

更新:2013/7/26

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