カヤが幼い時分に、誤って異世界に召喚されてから十年以上がたっていた。 次第に帰る事を諦めていたカヤはある日、魔術師の青年ティーリから、自分と同郷の少女が召喚された事を告げられる。 召喚具の破損の所為で絶対に元の世界に帰れない、『決して異世界の人間だと知られてはいけない』カヤと、幼い日にカヤを誤って召喚してしまって以来、『彼女の人生を狂わせてしまった』と、贖罪の意識に苛まれているティーリ。 不思議な関係の『加害者』と『被害者』は、いつしか形を変えていたそれぞれの感情に気づくが……。
更新:2011/3/31
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幼かったこどもが踏み越えた、階上と階下の境界線。 姉の侍女へと淡い初恋を抱いた、貴族の少年の懺悔。
更新:2013/3/30
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師は、ながく恋を患っていた。 魔性の美に魅入られて、すっかり変わってしまったひと。祈るがごとく筆をすべらせる彼の背を、私はずっと見つめていた。 これは、生をあたえられ、恋をし、手放され続けた、せんせい、あなたの画の話。
更新:2013/3/30
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夜色の軍服の少年と白いドレスの少女。「奥さん」と、「旦那様」と、たがいを呼び合い笑まう二人は、その手をかたく繋ぎあって、黄昏の街を駆け抜ける。さながら、かけおちるかのように。
更新:2011/11/23
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わたしは帝の覚えもめでたい、ある参議の長女である。対してわたしが幼い頃より共に過ごした葉澄は、零落した宮家の若き当主で、同時にわたしの継母の弟であった。 まだ幼い童であったころにわたしが譲り受けた一本の花橘の下で、わたしたちは声を交わし、手を繋いだ。けれども、その絆は強すぎたのだろうか。 焦がれる声は、その涙は、やがてわたしにとっての毒となる。 これは禁じられた関係を、手折りとったわたしの話。
更新:2011/10/29
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その湖はかつて森であったのだと、水に住まう女妖は王国の騎士に語った。 そして同時に彼女は騎士に、雨の止まない森で願い続けた雨神の愛児と、彼と共にある事を望んだ少女の『終わり』の形の物語を伝えたが……。 「どうか、彼女をさらう雨よ。ひとしく途絶えることなかれ」
更新:2011/10/16
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十五の初夏の日。碑代の地の長筋である、わたしの婚礼がまとまった。時を同じくして、わたしの対である双子の兄もまた帰郷する。きつくわらう、いまや皇子の従者である彼を出迎えた時、まつろわぬ獣である彼を慕った、わたしもまたしあわせだった。その一瞬の、訪うまでは。
更新:2012/10/13
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【TOブックス様より、書籍全3巻発売中です。コミックス1巻発売中】 「……いいよ、婚約しようか」 貧乏伯爵家の令嬢であるアリスは、幼少期から彼女をいじめ抜いてきた幼馴染のグレイとの婚約を決められてしまう。 なんとか彼との婚約だけは避けたかったアリスが自棄になって適当に婚約を申し込み、それを受けた相手は公爵家の長男であり眉目秀麗で名高いアーサーだった。 「アリスは俺を選んでくれたんだろう」 「それなら俺だけを見て、俺のことだけを考えればいい」 長年、陰ながら想い焦がれていたアリスから突然婚約を申し込まれたアーサー。そんな重たすぎる愛情を抱えた彼と、何も知らないまま溺愛され、いつしか惹かれていくアリスのお話です。
更新:2022/7/1
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【SQEXノベルさまより書籍全2巻発売中です。マンガUP!さまにてコミカライズ連載中】 ◇書籍ではWEB版のラストを変更し、2巻は完全書き下ろしになっています。 子爵令嬢であるヴィオラは、何もかもが自分とは釣り合わない公爵令息フィリップとの婚約破棄を望んでいた。そして事故に遭ったのをきっかけに、記憶喪失のふりをすることにした。 けれど突然、「君と俺は愛し合っていた」「二人きりの時には、フィルと呼んでくれていた」といった訳の分からない嘘を吐き、好きだと迫ってくるフィリップに圧倒されるヴィオラ。記憶があることを隠したまま、様子のおかしい彼のペースに巻き込まれてしまう。
更新:2022/4/7
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