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作者:みなと

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作:みなと

最凶姫は優雅に微笑み故郷へ還る

古き時代。 彼らは互いに手を取り、双方に害のないよう契約を結び、時には敬い、助け合い、協力して生きてきた。 人の世の平穏があまりに当たり前になり、忘れていた。敬う気持ちを、大切に想う気持ちを。 『彼ら』は人に助けられていることも多かったから、想ってくれることがたとえ表面上だけのものだとしても、『彼ら』はそれで良かった。どのような形であれ、想い、信仰してくれていたのだから。 だが、時代と想いは変化する。 悲しきかな、『彼ら』の力あってこその穏やかな日常を、「自分達の力で得たもの」であると勘違いしてしまっていた。 正しき伝承は伝わらず、『御伽噺』として子孫は忘れていく。 もう終わりにしよう、『彼ら』の手助けは必要ない。人は人の世を紡いでいくのだ!未来は我らが手にある! そう宣言した王太子により、全ての加護や祝福が消え失せた。 王宮に仕えている老魔術師から聞いた真実と、間に合わない謝罪。 ───ご自分で蒔いた種は、ご自分で刈り取りなさいませ。 そう言い残して、姫は残酷に、美しく微笑み、幸せに結ばれたのだ。 ※またやってしまった思いつきシリーズです。設定などゆるゆるですので、生温く見守ってやってください。

更新:2023/8/29

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