私はきょとんとすることができない。いつも3秒早く気づいてしまう―― 複雑な家庭環境で育ったため、醒めた目を持つ紫野。“研修中の新入社員”という中途半端な立場を持て余す彼女は、同期のなかにうまく居場所をみつけることができない。義理の兄・隆之介との関係も保留気味。そんなある日、かつて暮らしていた町へ研修で赴くことになり、貧しかった過去の自分と、恵まれている現在の自分とのギャップを目の当たりにして心揺れる。 『さよならお兄ちゃん』の後日談です。ストーリー的には独立した話となっていますが、前作を読まれたほうが人間関係などわかりやすいかと思います。
更新:2011/3/6
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城の最奥にある塔。その最上階に幽閉されている魔術師は、自分を捕えた王とひとつの約束を交わしていた。とある魔術が完成するまで、ここにいること。 10年が経ち、城の陥落を目の前に、王と魔術師は対峙する。お互いの本当の気持ちを探りながら。 ――その瞬間、世界は完璧な静謐に満ちていた。
更新:2012/8/27
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今夜は3回目のデートだったけど、鈴木くんに告白されなかった。落胆と安堵の両方を感じている私。26歳にもなると、結婚とか将来とかいろいろ考えてしまって、恋愛するのも一苦労だ。鈴木くんと別れたあと、証明写真を撮っていたら、突然誰かがやって来て……
更新:2010/12/11
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東南アジアの小国・ヴェイラの首都の古アパートで、隠遁者のような生活を送るヒゲの男、ジェイル(32)。彼こそ、15年前にわずか17歳で退位した最後の国王だった。 正体を隠しながら静かに暮らす彼のもとへ、突然日本人の女子大生チセが押しかけてくる。ジャーナリスト志望のチセは、ジェイルを取材したいと言ってきて!? パワフルで自由なチセに振り回されながら、ジェイルは諦めていた人生を少しずつ取り戻していく。だが背後では、彼を政変に巻き込もうとする不穏な動きが……。 やさぐれナイーブ男子×破天荒ゆとり女子(年の差)。恋愛ありクーデターありの、夏が舞台のドタバタエンターテインメントです。 ※本編完結済み。現在は番外編を投稿しています
更新:2020/8/10
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辺境の貧しい田舎貴族の姫セリスは、美貌を見込まれ、国王の第7妃として輿入れすることになる。その道中の護衛をすることになったハインフェルトは、剣より本が好きで、読書のしすぎで目を悪くし、眼鏡をかけているという半人前の騎士だった。高圧的で無愛想なセリスの秘密と、気弱で生真面目なハインフェルトの事情。それぞれの想いを抱えながら、馬車は走り続ける。はたしてふたりは、無事に目的地まで辿り着くことができるのか!?
更新:2010/11/18
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結婚寸前で、婚約者が謎の失踪を遂げた。その15歳の妹・紫野を引き取って暮らし始めた23歳の青年・隆之介。兄になかなか心を開こうとしない妹と、妹にどう接していいのかわからない兄。それでも、残された者同士の絆はゆっくりと育まれていく――。 そして7年が経った春の夜、ふたりは「最後の晩餐」を迎える。紫野から静かに明かされる秘密。それは、15歳だった彼女が生きるために選ばざるをえなかった、悲しい嘘だった。 カテゴリは一応純文学です。ほのかに恋愛要素も含まれますが、基本的には兄と妹の、ぎこちない家族の物語です。
更新:2010/7/11
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「うちらの仕事ってさ、編集者っていうより、編集雑技団って感じだよね――」 ファッション誌編集部のフィオナ、週刊誌編集部の希瑛、文芸誌編集部のまり子。性格も好みも全然違うけど、同い年の同性だからこそ、わかりあえる仕事の楽しさや悩みがある。 編集者あるあるネタを、ガールズトーク風にお届けします。
更新:2011/4/9
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近頃、自分を見つめる不審な視線を感じている万里花。インディーズのアイドルグループ「Milky Shakes」のメンバーである彼女は、いつかソロ歌手になりたいという夢を抱いているが、なかなか日の当たる場所に出られずにいた。一人暮らしする古いアパートの前で、ついにストーカーらしき男を見つけるが・・・ 売れないアイドルと盲目の大家が、秘密基地のような“音楽室”で過ごす甘美な日々と、夢の終わり。ミステリータッチの青春物語です。 喫茶マリエール『嘘つきトリロジー』収録作品<第18回文学フリマ(2014.5.6)出展>(※「そのアパートの音楽室」より改題)
更新:2015/3/8
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27歳の普通のOL、のぞみは、両親の会社が負債を抱えたことを知る。その額、二千万円。今月中に金を工面しないとならず途方に暮れていた彼女の前に、左頬に傷を負った謎の男が現れる。男はのぞみに、「二千万円肩代わりしてもいい」「ただし、1週間後までに俺の名前を当てられなかったら、俺と結婚してもらう」と告げて……。 名前探しがテーマの、ロマンチック・ミステリーです。 イギリスの民話「トム・ティット・トット」を下敷きにしています。類話にグリム童話の「ルンペンシュティルツヒェン」、日本の民話「大工の鬼六」などがあります。 喫茶マリエール『Otogi Stories』収録作品<第15回文学フリマ(2012.11.19)出展>
更新:2013/5/13
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