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作:バルサミ子

読心の令嬢と氷の騎士様〜目が合った相手の心が読める私だけが無表情な氷の騎士様がただの口下手だと知っている〜

アーデル伯爵家の令嬢イリスは幼いころに『目が合った相手の心が読める』異能に目覚めた。それはイリスの意思と関係なく本音が頭の中に流れてくるもので、イリスはいつからかあまり人の目を見なくなっていった。 そんなイリスも成人を迎え、建前の渦巻く社交界へと足を踏み入れることになった。 口にする建前と本音の差異に疲れたイリスは壁の華となって休んでいると、ふと多くの令嬢から視線を向けられている人物がいることに気がついた。 その視線の交点を見れば、そこにいたのは白銀の髪を持つ儚げな美貌の美青年。 そんな彼を憧れの目で見つめていた令嬢の一人が彼にアプローチをかけるも冷たい態度で表情も動かさずに撃退されてしまった。 そんな彼──テオを見て人は彼のことを「氷の騎士様」と呼んでいた。 誰もがテオのことを不機嫌で氷のように冷たい男だと評したがただ一人、心の読めるイリスだけがテオの本性に気がついていた。 テオが……ただ無表情で口下手、不器用な青年だ──ということに。 そんなテオにイリスが興味本位で近づいて声をかけたことがキッカケで二人の関係は急速に縮まっていくことになるのだが──

更新:2021/7/2

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