リリー・メイは十二歳。租界の広いお屋敷で暮らしています。甘いお菓子や綺麗な絵本、優しいお兄様に囲まれて、楽しいばかりの毎日です。 でも、リリー・メイは可哀想な子なんだそうです。お屋敷に閉じ込められて、外のことも恋も知らないから。そんなことはないと思うのですが。だって、お兄様は恋は苦いものだと言うもの。それなら恋なんてしなくて良いのに。 外の世界へ踏み出したリリー・メイが学ぶのは、自分のこと、お兄様のこと、覚えていない両親のこと。どうしてお兄様は何も教えてくれないのか。どうしてリリー・メイの髪や瞳は他の人と全然違う色なのか。 そしてリリー・メイは知るのです。恋の苦さ、そして甘さを。 カクヨムにも投稿しています。
更新:2018/4/15
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ティルダは、聖女と呼ばれ民のため国のためにその力を捧げて来た──はずだった。 だが、ある日目覚めた彼女は見知らぬ氷の宮殿にいた。宮殿の主を名乗る魔王ジュデッカは、彼女は死んで氷の地獄コキュートスに堕ちたのだと語る。 「いいえ、ここが地獄だなんて信じられませんわ」 だが、寝る間も惜しんで聖女業に励み、そして過労死した(らしい)ティルダにとっては、何もしなくて良い氷の荒野は「天国」だった。 神代の怪物、傾国の美女、歴史に名を遺した名将──地獄に堕ちた聖女の存在によって、コキュートスで氷漬けになっていた罪人たちも目覚め始める。あまつさえ氷の地獄にはありえない花まで咲いて。魔王は頭を抱え苛立ち始める。 そして、ティルダの本当の死因と罪が明らかになっていくが── カクヨムにも掲載しています。
更新:2022/7/8
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私は全てに耐えて、諦めていた。愛のない結婚も、夫の愛人たちも、義母の虐めも。 耐えていれば、いつか皇后になれる日がくると思っていたから。 でもあなたは私から全てを奪った。夫も地位も、あらゆる幸せも。 ずっと考え続けていたわ。妻のある相手だと知っていながら、どうしてあんなことができたのか。 そして気付いたの。あなたが残してくれたこと、教えてくれたとても大事なことに―― マイヤーリンク事件を、ルドルフ妃のシュテファニー視点で描いた作品になります。
更新:2015/8/16
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聖女とは、神から授かった癒しの力で怪我や病気を治療する存在。民の信仰を集める尊い存在──のはずが、当代の聖女リシアの評判は悪い。お布施を積まないと動かないとか、見捨てられた村があるとかもっぱらの噂だ。 癒しの力を持たず、知識と薬に頼って治療を施す医術師のシャムエルは、そんなリシアの本当の姿を知っている。聖女を糾弾してその地位から追い落とす企みを知った彼は、リシアのもとに向かうが──。
更新:2020/8/8
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死んだ寵姫の身代わりに召し出された娘は、めでたく王の寵愛を得た。とはいえ何ら不思議なことはない。新しい娘は、姿形が似ているだけでなく、立ち居振る舞いや言葉の端々にいたるまで死んだ寵姫をなぞるよう、王妃に言い含められている。 しかし、王と過ごすうちに、娘のうちに嫉妬と野心が芽生えていく。わたし自身を愛して欲しい。死んだ女よりも王妃よりも、わたしは王に相応しいはず。誰より王を愛しているはず―― ※本作では人が死にます。後味が良くないです。 ※カクヨムにも掲載しています。
更新:2014/10/26
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吉原遊郭の振袖新造、さらさは姉貴分の唐織(からおり)花魁とその情人の清兵衛に憧れていた。唐織が身請けされた後、姉に代わって清兵衛に通われるのがさらさの夢だった。 遊女が囁く愛など嘘ばかり。卵の四角に遊女の真、あればみそかに月が出る、と戯れ歌にもある通り。唐織と清兵衛の関係は身請けまでの終わりが決まったものだと、さらさは信じていたのだが── 二万字少々の短編です。カクヨムにも公開しています。
更新:2022/8/31
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とある悪女と呼ばれた女の言い分。 カクヨムにも掲載しています。
更新:2014/6/16
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